気滞とはなにか?

目安時間5分

熊坂護という柔道整復師が宇都宮におられます。

 

会津古伝の整復術を正式に継承する先生です。

 

一部、伝説ともなっておられる先生です。

 

その技の効きは誰にも真似できないとも言われています。

 

さて、その技ですが、おそらくみなさんの想像より、はるかにシンプルです。マッサージをしているようにしか見えない時もあります。

 

整体の型もありますが、型だけなら3日もあれば覚えられます。

 

でも、同じように施術しても技の効きがまったく違います。教え方もシンプルです。

 

一言「技が通ってない」、それだけです(笑)

 

そんな技の修得法は、見取稽古です。ただひたすら見て覚えて、やってみて、自分でなにかを会得していく、悟っていくしかない。

 

それができない人は辞めていくしかありません。

 

で、私がその練習に利用したのが「気滞」なんです。

 

気滞は自然治癒を阻害している「なにか」です。

 

経絡、経穴はその阻害を解消するための「ポイント」です。

 

それは整復、矯正のポイントと同じなんですね。

 

経穴というと「点」、と解釈されがちですが、「面」で存在していることもあります。

 

で、技が通ったかどうかは、気滞が解消されたかどうか、で判断できるんです。

気滞が消える方向に微妙に矯正する角度を変える、鍼先の方向や角度を調節する、または押えるポイントが何ミリずれてるとか、角度が何度ずれてる、とか判断の目安にするんです。

 

私の場合は気と経絡がわからなかったら、熊坂先生の技術も途中であきらめていたと思います。

 

たとえば肩の脱臼、ある整骨院でお弟子さんが整復しようとしてもなかなかできない、肩関節周辺の筋肉が緊張しすぎていて力で入れようとしても整復できなかった。

 

そこで先生がでてきて、肩関節を手でやさしく撫でる、するとコトッという音とともに脱臼が整復できてしまった。

 

上腕骨頭が元の位置に戻ろうとするのが自然治癒力、それを阻害しているのが周辺筋肉の過緊張です。

 

それを解消するために周辺をやさしく撫でる、というのも一つの方法で、この場合はツボは面として存在しています。

 

でもその方法しかないのかと言われれば、首の調整をしてもよかったかもしれませんし、手足末端のツボを刺激しても良かったかもしれません。

 

その場合はツボは点で存在しますよね。

 

それは先生方の修得技術、得意な技法で良いのだと思います。

気滞がわかると、技ってじつは何でも良いのだなってことがわかります。

 

指圧でも整体でも、鍼灸でも、なんでもいいんです。

 

気滞(自然治癒を阻害しているもの)が解消できればいいんです。

さて、もう一つ大事な事があります。

 

治療がうまくいったかどうかは気滞が解消されたかどうかで判断できる、これは確かです。

 

でも自然治癒力が阻害されていなければ、症状があっても気滞が無い場合があるんです。

 

例えば筋肉痛(笑)

 

どんなに痛くても、気滞が無い場合が結構多いです。

 

その場合は自然治癒力は正常に機能しているので、極端な話、放っておいても(治療しなくても)大丈夫です。

 

だからと言ってなにもしなくて良いというわけではないですよ。

 

血行促進のためのマッサージなどすれば効果的かと思いますし、痛いところに、それこそ深鍼をしてもよいかと思います。

 

気滞の応用方法はいろいろありますね。

 

次回、その気滞を感知するコツを書いてみたいと思います。

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管理者プロフィール

東洋医療技術研究会

現代表は勝木れい子

鍼灸師(赤門鍼灸専門学校卒)

経絡治療学会の学術部長を経験

のち「気と経絡」の研究に没頭する。

現在は望診法講座「気流診」の講師

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